1.相談事を聴く時のコツ
(1)アドバイスは極力しない
相手の相談事を聴いている時に「~するといいよ」、「考えすぎだよ」などと聞き手がアドバイスをすることが多くみられます。しかし、人は相談事を聴いてほしい時、たいてい場合は自分の気持ちや感情の理解を求めています。ところが聞き手は何とかしてあげたい気持ちから価値観の押しつけや説教じみた言い方になりやすいのです。そうすると相談者は表面的に「そうだね、ありがとう」と答えるかもしれませんが、内心では「何もわかってくれていない」、「この人に話すだけ無駄」と感じていることがあります。「体調が悪い」という相談に「病院にいったほうがいい」という的確なアドバイスは別として、相談者へのアドバイスは極力しないほうがいいでしょう。
(2)目下の立場で話を聴く
相談事などを聴いていると、どうしても医者と患者のような立場になりやすく、聞き手が上から目線になっていることがあります。相談事や人の話を聴くときは、常に相談者が先生で、聞き手は生徒の立場になるような姿勢で話を聴くように意識しておく必要があります。相談者の気持ちや感情を大切にして、話を聴いていてわからないことがあれば教えてもらうなど、目下の立場になるように心がけましょう。
(3)悩み事の解決をするのは相談者
人は自分の悩みを自分で解決させる力があるといわれています。つまり問題を解決させるのは相談者自身であるということです。聞き手はあくまで相談者の問題解決をするための支援をするということを意識しておきましょう。聞き手が相談者の話を聴きながら受容や共感をして、いたわりやねぎらいの言葉をかけてあげていくことで、相談者自身が何かに気づいたり、心強い気持ちになったりします。また、相談者の話をまとめてあげることも一つのテクニックです。
(4)問題解決の目標を設定してあげる
相談者の悩みを解決させる支援として、どうなっていればその悩みや問題は解決したことになるのか?という目標を設定してあげる方法があります。しかし、相談者が今は話を聴いてほしいという状態であれば、無理に目標を設定せずに話を聴くことに集中します。目標はあくまでポジティブな内容で設定してあげることがポイントです。例えば「人前で話すと緊張する」という問題に「人前で緊張しないように話せるようになる」というネガティブな表現をするのではなく「人前でリラックスして話せるようになる」というポジティブな表現をして目標を設定します。相談者の問題解決の状態をイメージしてもらったり、詳しく説明してもらうことで目標が明確になってきます。目標が設定できれば、その目標に対して5W2Hの質問をしていき、その目標を具体的にしていきます。目標を具体化していくことで、相談者がその目標達成に向かって、簡単にできそうなこと(小さな目標の設定)からはじめていけるようにします。
2.自分の話をする時のコツ
自分の話をするときのコツですが、あまり考えすぎずに少し頭の片隅にでも置いておく程度で構いません。
(1)結果より過程をストーリーのように話していく
男性は「~をした」という結果や「~ができる」という自分の特技を話したがる傾向にあります。女性の多くはその結果に至るまでのプロセス(過程)の話に興味を持つようです。
(2)具体的な内容を話していく
話の内容は具体的に、いつ、どこで、何が(誰 が)、どうしたかを含めて話していくことで相手に伝わりやすくなり、会話も弾みやすくなります。
(3)感情表現も含めて話をしていく
感情表現のない話はただの説明になります。そのことについてどう思うのか(どう思ったのか)、何を感じたのか(感じるのか)を含めて話をしていきましょう。感情表現をすることで感情の共感にも繋がりやすくなります。
(4)つまらなそうにしていれば話題を変える
自分の話をしているときは特に相手の表情を意識しておきましょう。相手がつまらなそうにしていたら話題を変えましょう。次の話題に困ったら服装や表情について話すのも一つのテクニックです。
3.会話を弾ませるコツ
相手の話を聴いて会話を弾ませていく方法です。基本はオープンクエスチョンをして話題を広げていくことです。 必ず話をする主導権を相手に握らせておくことが重要です。
① 話をよく聴きながら、その内容の中で疑問に思うところを探していく
② 疑問が見つかれば、5W2Hを使って相手にオープンクエスチョンをする。見つからなければ、オウム返しをして相手にクローズドクエスチョンをする
③ 相手が自分に質問をしてきた時は答える。話の主導権を相手に戻すことを意識しておく
④ 会話が途切れたり、沈黙になった時は、その話題を戻すのか話題を変えるのか見極める。話題を戻す場合、オープンクエスチョンを使って①に戻るようにしていく
「会話術」はここまでになりますが、恋愛テクニックの基本は会話術です。簡単に身につくものではないと思いますが、恋愛相手だけでなく、友達や家族など会話をする相手にどんどん会話術を実践していくことで相談相手の助けにもなります。そして、この会話術は恋愛テクニックだけでなく、コミュニケーション能力もあがります。
もちろん、最初は不自然になったりするかもしれませんが実践していくことで、どんどん身について上達していくでしょう。最初にも述べましたが、モテるモテないの鍵を握っているのは相手との会話にあります。この先に進むにしてもこの会話術は常に実践して身につけていくようにしてください。恋愛テクニックは会話術が身についてこそ実践していけるのです。