3章 会話術の基本

モテるモテないの鍵を握っているのは会話だといっても過言ではありません。これから学んでいく会話術の基本をしっかりと身につけてください。

1.話を聴くということ

人は自分の話をしたい人がほとんどです。聞き上手はモテるといいますが、人は自分の話を聴いてくれる人に好意を持ちます。なぜなら、話を聴いてもらっていると気持ちが通じ合って、しだいに親近感が沸き信頼関係ができてくるからです。そして話を聴いてもらうことで次のような効果があります。

スッキリする

心の中に溜まっているもの(不安、葛藤、怒りなど)を吐き出すことで、相手はスッキリした気分になります。ただし、話の途中で聞き手が批判したり話を途中で止めたりすると効果はありません。

安心感を得て心強くなる

話を聴いてもらうことによって、気持ちが通じ合って「一人ではない」という仲間意識を持ち安心感を得ます。

気づき、まとまり

話をしていると自分自身で何かに気づいたり、自分の考えがまとまったり経験があると思います。話をしていると心の奥にあるものが浮き上がってくるからです。

では、話を聴くときの2つのポイントをみていきましょう。

(1)話を聴いている時の相槌(あいづち)はちゃんとする

話をしているときに相手が何の反応もしていなければ、聴いてないのかなと不安になってしまいます。話を聴いている時は「ええ」、「うん」、「そうなんだ」など相槌をちゃんとしましょう。もちろん「すごい!」、「それで?それで?」という感情表現も大事です。

(2)質問攻めにしない

あまりにも質問責めにしてしまうと相手は問い詰められている感じがして疲れてきますので、質問攻めにしないように注意しましょう。

2.受容

受容とは、相手の言っていることをそのまま受け入れるということです。たとえば「うちの親っていちいち干渉してくるからウザいんだよね」という話に対して「そうだね、それはウザイね」というのは同意しているだけで受容していることにはなりません。受容とは「そっか、親がいちいち干渉してくるんだね」というあなたの話や感情を、私はそのまま受け入れましたよ(聞き入れましたよ)というのが受容です。また、さきほどの会話で同意をした場合、相手は表面上では「うん、やっぱりそうだよね」などと受け答えるかもしれません。しかし、内心では自分の親を否定されているような複雑な感情になっていることがあります。話の意図が同意を求めているのか、自分の気持ちを理解してほしいのかがポイントになりますが、この場面では、あまり同意しないほうがいいでしょう。

3.共感

共感とは文字通りの意味です。共感されることによって仲間意識が高まります。共感するポイントとして相手の感情や気持ち自分自身のことのように感じ取って理解して、その理解したことを相手に伝えることです。ただし、共感できないところを無理にしないように注意しましょう。相手の話を受容して共感できる部分があればしてあげましょう。

4.質問の種類

質問にはYESやNOで答えられるクローズドクエスチョンとYESやNOで答えられない オープンクエスチョンの二種類があります。

(1)クローズドクエスチョン

「今日はお休みですか?」、「新しいCD買ったのですか?」など、YESやNOで答えられる質問。 あまりにも「~ですか?」「うん」とクローズドクエスチョンを連発すると、会話が弾まなくなったり、質問攻めになってしまって相手が疲れてきますので注意しましょう。

(2)オープンクエスチョン

「休みの日は何をしているの?」、「昨日はどこに行っていたの?」など、YESやNOで答えられない、 WHEN(いつ)、WHERE(どこで)、WHAT(何が、何を)、WHO(誰が、誰に)、 WHY(なぜ)、HOW(どのように)、HOW MANY,HOW MUCH(どのくらい)の5W2Hの質問です。
ただし、WHYに関しては「なぜ、なぜ、なぜ」と質問責めにすると、 相手は尋問されているような感覚になって不快になりますので注意しましょう。

5.いたわり、ねぎらい

話を聴いていて相手が悩んでいたり落ち込んでいる時にはいたわってあげたり、ねぎらいの言葉をかけてあげましょう。次の会話例をみて受容、共感、いたわり(ねぎらい)をみてみましょう。

A「うちの親っていちいち干渉してくるからウザいんだよね」
B「そっか、親がいちいち干渉してくるんだ」(受容)
A「ちょっと帰りが遅くなったくらいで、どこにいっていたの?とか聞いてくるんだよ」
B「帰りが遅くなるって、仕事か何かで?」(5W2Hの質問)
A「うん。私だって仕事しているから付き合いとかあるのに・・・」
B「そうだよね、仕事の付き合いとかあると遅くなっちゃうことってあるよね」(共感)
A「うんうん!疲れて帰ってきたのに、いつもガミガミ言われてマジで疲れる」
B「それは大変だね。ストレスまったりしてない?大丈夫?」(いたわり、ねぎらい)
A「大丈夫。ありがとう」

受容して共感していたわってあげると、相手が心に溜め込んでいたモヤモヤが解消されてスッキリするものです。そして、このようなコミュニケーションが上手くいけば、二人の関係性も良くなり信頼関係も築けてきます。

6.相手の話を聴く姿勢の基本

(1)落ち着いて相手の話を聴きながら受容していく(相槌を忘れない)
(2)話を聴いていてわからないことがあれば質問する
(3)共感できることがあれば、共感してあげる
(4)相手が落ち込んでいたり困っている時はいたわってあげたり、ねぎらいの言葉をかけてあげる

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